害虫
- カイガラムシ
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樹木類につく害虫では、最も種類が多い害虫です。貝殻のようなカラをかぶっていることが多いのでこの名前がつきましたが、コナカイガラムシやワタフキカイガラムシのようにカラをかぶらない種類もあります。
- アブラムシ
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この害虫も、木の栄養分を吸い取ります。春になり、温暖な気候になって植物が生長を始める頃、この害虫も活動を開始します。 アブラムシのついた木は、生育が悪くなり、葉が縮れたり花弁が変形します。 さらに、「スス病」やウイルス性の「萎縮病」も誘発します。
- コナジラミ
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体長が2~3mmときわめて小さく、群生して木の養分を吸い取ります。 養分を吸い取られた葉は、生長障害を起こして縮れたりします。 また「スス病」の原因にもなります。
- グンバイムシ
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葉の裏につく非常に小さな害虫で、木の養分を吸い、被害がひどくなると葉全体を白っぽく変色させ、落葉させてしまいます。 夏の高温と乾燥を好み、大発生してつぎつぎと木全体に広がり、木を衰弱させます。
- スリップス
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葉や花につく体長2~3ミリの非常に小さな害虫です。 主にツボミや花びらにつき、その養分を吸います。 グンバイムシと同じように、高温で乾燥した条件を好みます。
- ハダニ類
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肉眼では見えませんが、葉の裏に寄生して、植物の養分を吸います。何種類もいますが、一般的にはハダニ類として考えます。 高温と乾燥を好み、カンキツ類に多く発生し、その場合は実にも被害が広がります。
- ケムシ
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いずれも、葉を食害する害虫で、ガやチョウ類の幼虫です。 一見してよくわかる害虫で、種類も多く、例えばアメリカシロヒトリなどは、短時間で葉を食い尽くすほどの被害を発生させます。
- コガネムシ
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成虫は、花の咲くころに飛んできて、ツボミや花弁、新葉を食い荒らします。
- カミキリムシ
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食害で被害を出す大型の害虫で、その成虫も幼虫も大敵です。 成虫は甲虫で、若い枝をかじりながら一巡するので、かじられた枝は枯れてしまいます。このカミキリムシは、あちこちに飛び回りながら食害を続けます。 また幼虫は、木の幹に穴をあけ入り込み、木の内部を食い荒らします。この幼虫は別名「テッポウムシ」と呼ばれ、開けた穴から糞を出します。幼木の場合は枯れてしまいます。
- ハマキムシ
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数種類のハマキムシがいますが、共通するのはその生態です。その名前の通り、葉を巻いて袋状にしているものや、数枚の葉を綴り合せ、その中に潜んで新芽や葉、ツボミなどを食べてしまいます。 年に数回繰り返し発生し、いろいろな種類の植物を食害します。
- エカキムシ
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数種類の仲間(ハモグリムシ類)がいて、葉の中に小さな虫が住み、葉の肉の部分を食害しながら移動します。 被害を受けた葉は、白っぽく絵を描いたように食い荒らされます。
- ヨトウムシ
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この害虫は、昼間は暗がりなどにいますが、夜間出没して葉を食害します。 一般には草花や野菜に多い害虫です
- ナメクジ
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一般によく知られた虫ですが、緑にとっては害虫です。 昼間は植木鉢の下や岩の下などに隠れていますが、暗くなるとはい出てきて、新芽や花びら、果実などをナメルようにして食害します。気がつかないでいると、意外に被害の大きくなる害虫です。
- ミノムシ
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ミノムシ類は、いくつかの種類がありますが、いずれも葉や枯れ枝などで実を包み込んで巣を作り、枝先にぶら下がります。 そうしながら、葉を食害し、大きくなると枝の皮などもかじりだします。
- ヘタムシ
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カキの果実の中に食い入り、落果させます。 カキは必ずこの被害にあいますので要注意です。
- マツクイムシ
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俗にマツクイムシと呼ばれ、マツ類の大敵として恐れられてきた害虫の正体が、マツノセンチュウであることが分かったのは、つい最近のことです。体長わずか0.6~1mmのミミズのような形で顕微鏡でのぞくと樹液の中を泳ぐ姿が確認できます。幹など木の内部に侵入して養分を吸収して、木を内部から破壊します。
- センチュウ
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ネコブセンチュウとネグサレセンチュウは、土の中にいて、植物の根を傷つける害虫です。 ネコブセンチュウは根に群生する小さな虫で、ネコブセンチュウに取り付かれた部分は、徐々に腐り始めます。ネコブセンチュウとネグサレセンチュウは、ともに木が養分を摂取する根を食害しますので、樹勢が弱まり生育不良を起こします。
- オビカレハ
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ウメには、ケムシ類が発生しますが、このケムシ類をまとめてウメケムシと総称しています。 その代表格がオビカレハです。年に1回発生し、小枝の下に産み付けられたリング状の卵で越冬します。